デジタルの疑問難問解決隊 第17回
メールの作法と流儀理解していますか?

 今回は知っているようで、実はよくわかっていないメールの作法と流儀を解説いたします。

 長くPCやスマホを利用していると、色々なサイトに登録をしてそこからDMやニュースレターが毎日のように送信されます。それはいつ読もうと、読まなくても、また返信の必要もない場合があります。しかし、グループの連絡や知り合いからのメールを何日も放置しておくことは礼儀を欠きます。自分は読んで承知をしたので、うっかり放置しがちですが、最低でも24時間以内には返信をこころがけましょう。ましてや日程の調整や約束など、多数の人が参加する予定などでは、なかなか前に進まず主催の人が困ってしまいます。

 また、相手にメールを新規で送る時にアドレス帳を開くのが面倒で、以前受信したメールに返信機能を使って返信したりはしていませんか?

 これを行うと、件名が以前のままであったり、文章の引用返信などの設定になっていると、受け取った側には『○○の件』と表示され、済んだ用件のはずがなぜまた来たのだろうと思われ、さらに文章はまったく件名とは違う内容が書かれています。面倒でも必ずアドレス帳より新規メールとして作成し、必ず件名を入れましょう。

 このほかうっかりやってしまうのは、たとえば件名も入れず、待ち合わせ場所のお店のURLだけを貼り付け送ると、相手のメールソフトによっては自動で迷惑メールのボックスに振り分けられることが多々ありますので注意が必要です。

 一対一でのやりとりには関係ありませんが、グループなどで複数の人にメールを送ったりする時に利用するのが「CC」と「BCC」です。

「CC」とはCarbon Copyの略です。電子メールの宛て先欄に入力した宛先とも、同じ内容のメールが写しとして送信されます。メール本来の宛先ほどの重みはないものの、参考として同じメールを送りたい相手がいる場合などに利用します。CCに入力した宛先は、メールの受信者に表示されます。誰にメールが送信されたかを、受信した側でも確認することができます。

 しかしこの機能の最大の落とし穴はCCを利用すると送信した相手のアドレスが全員に知れ渡ります。時々行政からのメールでこのミスが発生し、市民のアドレスが流出するというニュースを目にすることがあります。仲間うちであれば、『ごめんなさい』で済まされる場合もありますが、知らない市民で何万人となると、もうこれは個人情報保護法違反となる重大事件となります。

 そこでこうしたミスを防ぐことができるのが、「BCC」です。

「BCC」とはBlind Carbon Copyの略です。電子メールの宛て先欄に入力した宛先とも、同じ内容のメールが送信されます。しかしBCCに入力した宛先は、メールの受信者には表示されません。誰にメールを送っているかを、他の受信者に知らせたくない場合は、BCC欄を利用します。

 ここからはちょっと技術的なお話になりますが、みなさまは多分なんの疑いもなく、PCを購入したらWindowsに搭載されているOutlookとプロバイダーのアドレスをお使いになると思います。そして導入時に業者か、PCに詳しい人が設定をしてくれて問題なくスタートされていると思います。しかし故障や、新しいPCに買い換えた場合は、PCにはまた一からメールの設定をしなくてはなりません。そしてその際に最も重要なのがプロバイダーと契約した際に送られてくるメール設定の内容が記された紙が必要になります。

 メール設定には「メールアドレス」「パスワード」「POPサーバー」「SMTPサーバー」といった細かい設定情報が必要です。これが不明の場合は直ぐにメールを再開することはできません。色々な方法で調べる方法はありますが、最悪のパターンは次のような場合です。すべてがわからない状態で、かつスマホなどのメールアドレスを登録していない、またはスマホでメールを一度も使ったことかない場合です。パスワートは最悪の場合変更することが可能です。しかしそれにはスマホなどの、サブアドレスに変更手続のための仮パスワードが送信されてきます。しかしそのメールを見ることができない場合が最悪のパターンです。

 そこでみなさまにやって頂きたいことは以下の通りです。

1)自分のアドレスをちゃんと把握していること。

2)プロバイダーから提供されている設定書がちゃんと保管されていること。

3)メールパスワードが間違っていないこと。

4)プロバイダーにサブアドレスが登録されていること。

5)スマホやタブレットでメールの受信ができるように設定されていること。

 以上をPCの調子が良い時に確認してメモを残しておけば、泣きを見ないで済みます。

 最後にお薦めなのがそうした面倒な設定を必要としないGメールを使用することです。

Googleアカウントとパスワードの管理さえしっかりと行えば、どんな機種でもどんな場所でも簡単に利用が可能です。

 しかし最低でもアカウントとパスワードの2つはしっかりと把握しているというのが条件になりますが、Outlookよりは設定がはるかに簡単です。                (広報委員会)