会員寄稿 「私の就業体験」 第17回

◆ 「小学校事務補助の就業から得られたこと」  T.Tさん(平成26年入会)

 2023年3月末で5年間の小学校事務補助の就業(派遣)が終了しました。東京都の正職員の方と二人だけの事務室で業務にあたるため、最初は不安もありました。仕事の内容が全く異なっていて、二人が各々仕事をこなすというスタイルでした。お互いに相性がいいか、悪いかは、就業していくうえでとても大事なことです。幸いにも私の場合は、東京都職員とよい関係を保つことができ、物品管理や環境整備など的確なアドバイスをいただきました。おかげで担当業務の改善もスムーズにできて、学校の教職員の方にも感謝されました。
 あるとき、事務室に「児童が昇降口の扉のガラスを割ってしまった」と職員が駆け込んできました。するとその場に居合わせた先生が間髪を入れずに「その子に怪我はなかった?」と。またある時、栄養士さんが給食費未納(就学援助申請者除く)の保護者へ手紙を書きながら「このお金があったら子どもたちにワンランク上の食材を提供できるのに」とぽつり。このような児童ファーストの教職員の方々と一緒に仕事が出来たことは、私にとって貴重な経験となりました。
 就業期限が満了になって、クーリング期間中に私の士気は、どんどん低下していきました。今は日々フレイル予防に努めているような状況です。やはり仕事を通じて地域や社会とつながっていくことが、自分の元気の源(みなもと)だとつくづく感じています。