会員寄稿 「私の就業体験」 第8回

◆トイレ掃除もまた楽し 宮嶌俊彦さん(令和4年入会)

 昨年4月に入会後、就きたい仕事が見つからず半年以上が経った頃、LINEで送られてきた募集リストの中にあったのが「公園等のトイレ清掃及び維持管理」でした。公園の中など市内17か所のさまざまな形態のトイレを週3回、2人一組でローテーションを組み、SCの軽トラックを使って巡回、清掃し、簡単な修理などもする仕事です。

 建物の中にあるトイレと違って人目が無いからでしょうか…17か所の中にはおむつなどが手を付けられないほど詰まっていたり、目を塞ぎたくなるほど汚物がまき散らかされていることもあります。そんなしんどい仕事ですが、きれいになったトイレを見ると爽やかな気分になり、利用する方からの感謝の言葉もうれしいものです。
 チームでの仕事ですから難しい面もあります。みんなそれぞれ持論があり、歳のせいか頑固でもあります。仕事のルールを決めるのも一苦労です。
 折しも役所広司さんのカンヌ国際映画祭最優秀男優賞受賞というニュースが飛び込んできました。東京・渋谷、同世代の公共トイレ清掃員の日々を描いた映画「パーフェクト・デイズ」(ヴィム・ヴェンダース監督)です。公開は少し先になりそうですが、ぜひ観てみようと思っています。

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