春夏秋筆 「明日は咲こう」

 私には小学生の孫がいる。その孫は一日一日と成長、変化している。まさに“明日咲く花”だ。こう書きだすと“明日散る花”が誰のことか、賢明な読者はもうお判りいただけると思う。
 「散る桜残る桜も散る桜」良寛の辞世の句。今散ろうとしている桜の花と、今咲いている桜の花もいずれは散っていってしまう桜花で同じですよという意味だそうだ。
 しかし、人間には散り方を選べることもある。明るく、楽しく、美しくそしてしぶとく、たくましく少しずうずうしく生きましょう。なにせ残された時間は、生きてきたよりも間違いなく少ないのですから。
 明日もう“ひと花”咲かせましょう。自分の明日のためにも。 明日は咲こう 花と咲け!

(T.T)