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第3回 「次の覇者は誰だ!? ~大きく変わるメッセージアプリ」

 5月14日、Google社は「Googleメッセージ」の日本展開を発表し、同時にKDDIは今後販売するAndroidスマホにプリインストール(標準搭載)していくと発表しました。このニュースは大変衝撃敵な内容です。なぜならKDDIはdocomoとsoftbankを説き伏せて「+メッセージ」という、LINEに対抗するためのアプリを推進してきた主幹会社であるからです。それがいとも簡単に乗り換えるとは! 正にスマホ業界は群雄割拠の戦国時代です。話しを戻しましょう。韓国のネイバー社によるLINEの台頭に危機感を募らせたキャリア3社はこれに対応すべく「+メッセージ」を開発しました。既に4000万ユーザーを抱え、当SCの会員のみなさまでも利用されている方も多いのではないでしょうか?一方LINEユーザーは既に9600万人にも達し、日本人のメッセージアプリの覇者となりました。しかしLINEというアプリは元々韓国企業のものであり、サーバー管理も韓国国内にあることが露呈し、日本政府も問題視しています。また昨今の個人情報流出という逆風が吹き、買収したsoftbankはしきりに国産をアピールしていますが、中には不安を抱いている方が多いのも事実です。

■もうガラパゴスでは生きていけない。

 昔から親しまれてきたキャリアメールは一部の高齢者を除いて完全に淘汰されてしまいました。世界はRCS(Rich Communication Services)という仕組みを利用したメッセージアプリに大きく流れが変わってきました。これはどういうことかと言うと、今までは各国各社バラバラの方式を採用していました。またSMSでは字数も限られ、写真や動画を送ることもできません。しかしこのRCSを利用することにより、制限も会社の垣根も取り払われるのです。Google社は長年Apple社に対してRCSに対応するようにと秋波を送っていました。そしてついに巨人が動いたのです。AppleはiMessageのRCSへの対応を発表し、AndroidとiPhoneの垣根が一つ、消滅しようとしています。今年は世界の流れが大きく動いた年になりました。

■「Googleメッセージ」普及の鍵はスタンプストア

  LINEの強みはなんと言ってもスタンプです。子供も大人も高齢者も、みんなが気軽に使っています。しかしまだ「Googleメッセージ」には「スタンプストア」などは存在しません。本来、スタンプなどはなくてもよいのものですが、スマホのゲームと同じで、人間の弱い所を突いてくる仕組みとなっています。こうした人々の嗜好的な部分は重要なファクターであり、Googleもその点は計算の上で、勝負をかけてきているので、あっという間に逆転ということになるかもしれません。

■3G停波の時がショートメッセージの終りの時?

 唯一3G電波を出しているNTTdocomoも2026年3月31日はいよいよ停波となります。そしてこの日がガラケー最後の日となります。以降は誰でもスマホ以外という選択肢はなくなりますので、ショートメッセージの短文という縛りから解放されます。当SCからのお知らせも、もっと長文や写真も添付が可能になります。となるとLINEと同じようなことができるようになります。ところが大きな問題があります。それは前出のRCSを利用するにあたって、デバイスでは「Googleメッセージ」と「+メッセージ」の両方を利用することができず、どちらかを選択しなくてはならないのです。過去の例から見ても日本独自の規格は、いずれ淘汰されてしまう運命にありました。今回も最終的には「Googleメッセージ」の独り勝ちになるのではないでしょうか。

(広報委員会)