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第5回 「もう騙されないぞ!最新詐欺の手口全部教えます!(その1)」

一向に減る気配のない、詐欺事件。最近はさらに巧妙な手口となりました。今回は筆者が実際に 体験し、撃退した方法や見破り方を一挙大公開いたします。

 最近の電話詐欺は古典的な「オレオレ電話」はほとんどなくなってきました。それはようやくみなさんがスマホを持ち、ご家族の名前を登録していらっしゃるため、「あれ?おかしいな!」と思うようになったからです。
 そこで最近の詐欺電話はこういう内容で電話が来ます。
 見知らぬ番号や不明、表示圏外などからの着信
「〇〇さんですか?」なんと!本当に自分の名前を言います。
「いいえ違います」とわざと違うふりをします。
「どうして嘘をつくのですか? こちらは警視庁捜査2課です」
「〇〇さんですよね? 横浜であなたの〇〇カードが不正に使用されましたが、犯人を逮捕しました。念のためご本人確認をさせて下さい」
 ここでほとんどの方は「自分の名前を告げた」「警視庁からの電話」そして「犯人は逮捕された」という3要素に安心してしまい、カード情報を伝えてしまいます。
このあとは、仕掛けが二重になっています。警察はカード情報をあえて聞きません。それは市内巡回のパトロールカーがテープを流しています。役所や、銀行、警察は暗証番号を聞くことはありませんと。そこで詐欺師たちは「〇〇カードのセキュリティーセンターの番号をお伝えします。」そしてみなさんはその言葉を信じて、すぐに電話をかけ、今使っている暗証番号と新しい暗証番号を伝えます。そして暗証番号を変えたからもう安心と思ってしまいます。もうお気づきだと思いますが、詐欺師が必要なのは古い暗証番号です。これさえ聞き出せば、あとはネットショップであなたのカードを限度額まで買い物をし、無人のアパートに荷物を置き配させ、その商品を転売して現金化します。

 では簡単に見抜く方法はまず、非通知、表示圏外、表示不能、+86、+1といった見知らぬ電話には出ないことです。
 最後になぜ詐欺グループは自分の名前を知っていたのでしょうか?  それはネットショップなど、様々なところで購入をしていると、どうしても情報流出という事故に遭ってしまいます。そしてその情報が名簿屋に流れ、暴力団や半グレの手に渡り電話がかかってくる次第です。しかしこの時代、一切ネットショッピングをしないというのは無理な話ですから、自己防衛として見知らぬ電話には出ない、もし出てしまっても相手の言葉を信じないことです。警察は「捜査二課です」などと言って電話を一切かけてきません。

 究極の対処方法は固定電話を廃止することです。そして格安SIM会社で新しい番号を取得し、ご親戚や離れたご家族だけに伝えることです。そしてその番号はアンケートやネットショップなどには絶対に記載しないことです。メインのスマホはどうしても、友人、知人など様々な方々に番号が知れ渡っています。しかし新たに取得した番号は安心できます。そうすることにより、メインのスマホが壊れた場合のバックアップとしても使うことが出来ます。
 こちらはもうみなさん、引っかかる人は減ってきたと思いますが、スマホに来るショートメッセージの大半は詐欺メールです。中でも宅配業者、公共料金、銀行、通販、携帯電話会社からのメールは、ほぼ100%詐欺です。うっかり記載のURLをクリックしてはいけません。メールごと削除しましょう。しかし最近は2段階認証としてショートメッセージを利用して本人確認を行う事業者も増えてきましたので、しっかりと見極める目を持って下さい。アドレスがフリーメールになっていたら、直ぐにゴミ箱に捨てましょう。

 みなさまもきっと一度はこのどれかの画面が出て、ビックリされたのではないでしょうか? 中にはけたたましい警告音と無機質な声のアナウンスが流れ、あたかも自分のパソコンがウイルスに感染したかのように思わせます。しかしこれは全て偽物です。そしてこの正体は感染したと思わせる画面を見せられているだけです。この画面になると右上の×マークが消え、どのボタンを押しても操作ができません。唯一押せるのが、「今すぐウイルスを駆除する」「記載された番号に電話をかける」となっています。しかし絶対にクリックを行ったり、電話をかけてはいけません。5000円分のAmazonギフトカードの購入を促されたり、中にはなんの役にも立たない、偽ソフト購入のためにクレジット情報を抜き取られます。
 ではどうしたら良いのでしょうか?  今回はその対処方法をお伝えします。 一番簡単な方法はキーボードの一番左上にある「ESC」ボタンを3秒ほど押して下さい。×印が表示されたらそれを押して終了させます。
 この方法がダメな場合は「Ctrl」+「Alt」+「Delete」を同時に押すと、画面が黒くなります。リストの中からタスクマネージャーを選びます。画面が変わって左の上のリストから、ご自分が見ているブラウザーの名前をみつけ、そちらを選んで、画面右上にある「タスクの終了」を選ぶとデスクトップ画面に戻ります。

 本当にウイルスに感染した場合は気がつかないうちに、データを盗まれたり、PCの挙動がおかしくなったり、データや各種アイコンのマークが勝手に変更され、ロックがかかってしまいます。我々は一般市民のため、標的にされる可能性は極めて低いと思って下さい。それよりも、日々のアップデートやディフェンダー機能が、しっかりとONになっていることを確認していれば安心です。
 まず、冷静になって、すぐにボタンを押さない、うっかり個人情報を伝えない、そして誰かに相談をしてから行動して下さい。これからも新しいストーリーを次々と考えて詐欺師たちは、私たちに接触してきます。どうか詐欺に遭わないようにお気をつけ下さい。

(広報委員会)